日本語が、サンクトペテルブルク・フィルハーモニーに響き渡りました。
昨日、サンクトペテルブルク・フィルハーモニーで日本の六本木男声合唱団倶楽部による演奏会が開催されました。 演奏品目は三枝成彰氏の『最後の手紙』です。サンクト・ペテルブルクでこの作品を聴くのは感激でした。
大祖国戦争中、サンクト・ペテルブルクの市民の中には、飢えと寒さと爆撃のため死ぬ人が多くいました。 しかし、図書館もフィルハーモニーも運営を続けていました。多くの人は危機的な状態であっても、本を読み、音楽を聴いていたのです。 1942年8月9日、包囲されたレニングラードで、フィルハーモニーはファシズムに対して戦い、ショスタコーヴィチの交響曲第7を演奏し、レニングラードに捧げました。
現在、フィルハーモニーは、ショスタコーヴィチの名前を与えられています。
2015年9月8日に、私達は六本木男声合唱団倶楽部によって行われた三枝成彰氏の『最後の手紙』を聴くために集まりました。 1942年のこの日、レニングラード包囲戦が始まりました。
いつの時代にも戦争がありました。それに対して、私達は何も出来ないようです。 しかし、私達にもできることは、心に平和を持ち続けようとすることです。 これは、異なる言語で書かれた手紙における主なメッセージと思います。 21世紀に生きている私にとっては、その演奏会は過去につながるものでした。 演奏会の間、私達は心の中で過去と出会い、それを現在とつなげていました。同じように 昔、その手紙を書いた人々の考えや感情は、それらを受け取った人々の考えや感情に重なりました。その夜に、私の心も過去と現在が一体となったことで嬉しかったです。
過去のものを届けてくれた郵便屋のような日本の六本木男声合唱団のおかげで、私達はそれらの手紙を受け取ることができました。私達はその手紙の受取人になりました。
また、私はこのイベントの参加者である日本人の友達、小川さんと、ロシア人の女性カテリーナ・リャボフに感謝しています。 彼らは、演奏会を見越して、その手紙をロシア語に翻訳して、『最後の手紙』についての講演をしてくれました。彼らのおかげで私達はロシア語でもその手紙を聞きました。
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