1. 九月
プーシキンについて一ヶ月前に書き始めました。
そのときは、黄金の秋が始まった頃でした。 木々の葉が紅葉していました。
アレクサンドロフスキー庭園の長い散歩のすえに、私はようやくエカテリーナ庭園にたどりつきました。
ここまでの道で時間がかかっていたので、この庭園は少しだけ散歩しました。
一ヶ月後に、ふたたびエカテリーナ庭園を私は訪れました。
十月
もう晩秋です。
かなり寒くて、多くの葉が散ってしまっていました。 訪れる人も少なくなり、公園はさびれたように見えます。
今は木々も黄金色に輝いてはいません。人通りのなくなった庭園は「この静かさにより、より美しくなった」と言えるかもしれません。
プーシキンの「秋」の詩句を忘れたとしても、綺麗と感じることに変わりはありません。
3. キャメロンの回廊
今は、エカテリーナ宮殿についてはお話しません。
キャメロン・ギャラリーという素晴らしい建物についてお話します。
キャメロン・ギャラリーという素晴らしい建物についてお話します。
キャメロン・ギャラリーとは、古代の古典的建築様式に従ってエカテリーナ2世の命令で建てられました。
天気が悪いときに散歩したり、また、黙って思索にふけったり哲学的な会話を交わすために作られた場所です。
私はこの通路からキャメロン・ギャラリーの中へ上がりました。
キャメロン・ギャラリーは素晴らしい場所です。
人が多い時に、ここの特別な雰囲気を感じられるかどうか。
今、ここには誰もいません。
でも、黒い胸像のシルエットが、この場所の存在目的を示す特別な効果を発揮しています。
ここには、古代の哲学者、有名な雄弁家、劇作家、詩人、ローマ皇帝や古代ギリシャやローマの有名な将軍、古代の神々と神話に登場する人物の胸像があります。
雲の切れ間から、太陽が出てきて暖かくなりました。
この大きな白い船のような建物の中にいると、一瞬、古代の社会に移動したかのような気がしました。 私はもっと長く、その夢の中に残っていたかったのですが、「あっ」という間に、夢は覚めてしまいました。
4.
一ヶ月前、エカテリーナ庭園の中に静かな場所を見つけていたので、そこで秋の息吹を感じながら、本を読みたいと思っていました。
そこで、私は「葉隠」を持っていきました。
本の全てのページを開きました。
「速く足を踏み鳴らして、鉄の壁を通り抜けて 」を読みました。
今日読むのは、これだけで良いと、思いました。
それだけで十分でした。私は本を閉じました。
突然、私の目の前を小さい蝶が飛んできました。 蝶が九月の終わりにいるなんて!
でもすぐに、これは、ただ風で飛ばされた小さな葉だということが分かりました。
*
私は、プーシキンという町について、6部から成る長い文章を書きました。 このブログの読者の中には、それを読むのにもう疲れた方もいるかもしれません。
でも私は、まだほとんど何も話していないという感じがしています。だから、また、このプーシキンの街についてのお話しに戻りたいと、思っています。暖かくなる頃に。
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プーシキン。第一部
プーシキン。第二部
プーシキン。第三部
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