28 Sep 2014

プーシキン。 部分 1



秋のサンクト・ペテルブルグについて話します。 今回の私の文章は長いです。
ロシアの歴史や文化、それに関わる人物、そして、それらを巡る私の散歩についてなどです。
とても長い文章になったので、結局4部に分けることになりました。
これは最初の部分だけです。



先日サンクト・ペテルブルクから20キロの距離あるプーシキンという町に行きました。

プーシキンは、観光客に知られている町です 。彼らは、エカテリーナ宮殿を見るためにそこに行きます。この宮殿の建設は、ピョートル大帝の時代に始まりました。  

時間がない場合には、観光客はエカテリーナ宮殿とエカテリーナ公園だけ見ます。
でも、プーシキンにはそれ以外にも沢山面白い場所があります。
私は、観光客にあまり知られていない名所について話したいと思っています。
また、この町に関係があるロシアの文化人についても少し話させてください。


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プーシキンには宮殿も、公園も沢山ありますが、この町は、ロシアの皇帝たちだけではなく、 アレクサンドル・セルゲーェヴィチ・プーシキンとその他のロシアの詩人にも関係のある歴史があります。
この町は、プーシキンにちなんで名けられました。

アレクサンドル・プーシキンは、一番有名なロシアの詩人です。
プーシキンの記念碑の一つは、サンクト・ペテルブルグの国立ロシア美術館の前にあります。



1937年までプーシキンという町はツァールスコエ・セロー(皇帝の村)といいました。
この町は1937年にアレクサンドル・プーシキンの死後100年を記念してプーシキンと改称しました。

アレクサンドル・プーシキンは、ツァールスコエ・セロに開かれた貴族子弟のためのツァールスコエセロー・リツェイという特権的貴族学校で学んでいました。このリツェイは、まさにエカテリーナ宮殿に隣接していました。




プーシキンへの電車は、ヴィーチェプスク駅から出ます。
そのため、この駅の近くにある地下鉄の駅は、プーシキンにちなんでプーシキンスカヤ駅と名づけられました。

 
プーシキンスカヤ駅
この地下鉄の駅の構内にプーシキンの彫像があります。彫像の後ろに秋の景色が描かれています。これはエカテリーナ宮殿の公園 (エカテリーナ公園)です。ここに描かれた公園の季節が秋なのは偶然ではありません。


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 秋はプーシキンの好きな季節でした。
「実を言えば、四季のうちで秋だけがわたしの喜び・・」 "Из годовых времён я рад лишь ей одной.."
「秋」という詩は、彼の作品のもっとも知られている作品の一つです。
「わびしい季節よ! 魅惑の時よ!」という言葉はロシア人ならみんな知っています。
 "Унылая пора, очей очарование!"

他の人にとって退屈きわまると思われる風景でも、この詩人にとっては霊感の源でした。


日本語の翻訳ですが、これを読めば多少は意味が伝わるかもしれません:

 「秋」 

晩秋の日々をけなす声しきりだが、
わたしは読者よ、静もり輝くおそ秋の
かそけき美(は)しさが胸にしみる。それはまるで
家族みんなにきらわれた孤独な子供が
わたしの心を引くようなもの。実を言えば、
四季のうちで秋だけがわたしの喜び。
よきことの数ある秋よ、わたしはひとり心ゆくまで
お前の姿を楽しくながめる
秋を恋するわたしの気持は、
胸やむ娘が時として人の心を引くようなもの。
哀れな娘は死にゆく運命、
首うなだれて不平不満の色もみせず、
しなびた口に笑みを浮かべる。
底知れぬ墓の息吹きも聞かぬげに、
顔にはなおもくれないがさす。──
明日をも知れぬ身の上なのに。

 わびしい季節よ! 魅惑の時よ!
お前の別離の装いがわたしは嬉しい。──
自然の豪華な凋落の秋、
あかねさし、黄金なす林、
木陰をわたるさわやかな風の息吹き、
波うつ霧を流す空、雲間もるかよわき日差し、
そして初霜のおとずれに聞く
いんいんたる灰色の冬のとどろき。
....

これは、詩の断章だけです。 もしよろしければ、全部を読んでください。http://blogs.yahoo.co.jp/rimbaldienne1891/15715252.html
私は、ここで見つけました。もっといい翻訳を知っていたら言ってくださいね。
深く、美しい詩です。

*

プーシキン。第二部 
プーシキン。第三部  
プーシキン。第四部 

4 comments:

  1. Hi, Tania! 育弘です!先日、東京から帰ってきました。あなたのブログは全部拝見していますよ! プーシキンの美術品は素晴らしいですね。僕はそれらの財宝を、日本で行われたプーシキン展の図録で見ました。妹がプーシキンのファンで、プーシキン展を見に行ったときにプレゼントとして僕に図録をくれたのです。ペテルブルグの人々が、秋の季節を一番愛していることはよくわかります。日本人も秋が大好きですからね。作物の豊穣の喜びのあと冬がやってくる無常感が、過ぎゆく季節と、人生のはかない一部を感じさせます。詩の全部も見てみます。次のブログも楽しみに待っていますよ! 頑張ってね! 

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    1. 育弘こんにちは!
      コメントをありがとう!
      プーシキンは日本でも知られていますね!彼は、ほんとにすごい人物だったようですね。
      「プーシキン展の図録」というのがわかりませんでした ;それは何でしょうか?

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  2.  プーシキンの「秋(断章)」は金子幸彦訳「プーシキン詩集」岩波文庫、河出書房新社「プーシキン全集 第一巻」草鹿(くさか)外吉訳などにあります。日本で今手に入れやすいのは岩波文庫版です。紹介された訳、金子訳、草鹿訳、いずれも日本語での表現は異なっています。内容は同じなのでしょうが。興味あるとともに、翻訳者の苦労がわかります。

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    1. こんにちは!
      翻訳について教えていただいてありがとうございます。私は、別の翻訳を見つけたら、読んでみます。
      いろいろな翻訳を比べるのは面白いですね。

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